Teacher教員紹介

教授 (Yasuo Niwa) 生産環境経営学部

  • 学位

    博士(理学)

  • 主な授業科目

    分子生物学、生命科学、在来作物学

  • 主な所属学協会

    日本分子生物学会、日本植物バイオテクノロジー学会、静岡県文化財保存協会

これまでの研究とこれからの夢

1. 植物を遺伝子から眺めてみると。。。ナスの類縁関係が明らかに!

「一富士、二鷹、三茄子」の茄子は、静岡市清水区の折戸ナスという丸ナスです。ナスの遺伝子を解析した結果、なんと京都の賀茂ナスと非常に近しい関係であることがわかりました。
 静岡の中山間地では、特に多くの在来作物が大切に育てられてきました。その種類の多さは全国一です!ところが今、それらの多くが絶滅の危機に瀕しています。“大切なものは目に見えない”
 生きた文化遺産ともいわれる在来作物については、3年次に『在来作物学』で詳しくご紹介します!

2. 美味しさの科学。。。味は舌だけでわかる?

「メロンは昔の方が味が濃かった!」本当でしょうか? お隣の農業技術研究所との共同研究で温室メロンの食味と貯蔵温度との関係について研究したことがあります。メロンはヒトに食べてもらいたくて美味しそうな匂いを発するのでしょうか。
 ひんやりとした湧き水、鰻屋さんから漂う香り、目にも鮮やかな真っ赤な苺、お肉の焼ける音、アルデンテのパスタ、どれもおいしそうですが、はたしてそのお味は?
 分子レベルでの味覚の話題は、1年次の『分子生物学』と『生命科学』で!

3. 植物バイオテクノロジー。。。To eat, or not to eat, that is the question.

 大学の卒業研究からこれまでずっと、バイオテクノロジーに関連した研究を行ってきました。
 最初は、植物への遺伝子導入のメカニズムに関する基礎研究、その後ボストンに3ヶ月滞在したことをきっかけに、下村博士がノーベル賞を受賞した、緑色に光る蛍光タンパク質“GFP”を植物で利用できるようハーバード大学のSheen博士と共同研究(1996年にCurr.Biol.誌に発表した論文は被引用件数が1600以上!)、スイスでは3ヶ月間、ETHチューリヒにてオペラプロテオームの研究、最近では静岡県立大学薬学部の今井先生、中西先生らとの共同研究で、レタスに病原性大腸菌O157を撃退する抗体を作らせる研究、等々
 研究の詳細は、上部[researchmap]の他、日本研究.com、等をご参照ください。

4. 農林業とお祭り。。。地域コミュニティに果たす役割

 最初に紹介した折戸ナスの系統解析を依頼されたことをきっかけとして、その近くを舞台とする「羽衣」>>「能狂言」>>「神楽」へと、はたまた、「在来作物」>>「オクシズ」>>「神楽」、さらには前職の静岡県立大学近くの草薙神社での「大龍勢」、静岡八幡神社での例大祭、井川でのヤマメ祭りや焼畑などが地域コミュニティに果たす役割に興味を持ち、清沢神楽保存会や草薙神社龍勢保存会の活動井川地区での催事に参加させていただいています。また、三保松原での薪能開催日や元日、駿府城公園での静岡まつり等で、“羽衣謡隊”として「羽衣」の一節を謡っています!

5. これからの夢。。。現在進行中のプロジェクトから妄想まで

絶滅危惧種のタカネマンテマ等高山植物の系統解析」「世界を含む日本各地のソバの系統解析」「能楽(熊野、千手など)」「神楽・田遊び」「お酒造り(味見も含む)」「焼畑」「古民家カフェ」「スウィーツ」「行事食・郷土食」「アグリフォーレミュージアム」「イメージングMS」「日本百名山」「農業と演劇」「古文書と救荒作物」「R3卒業生へのメッセージ」「グリーンツーリズム」「ツリーハウス/クライミング」「ジオ吟行」「茶室・日本庭園」「真の豊かさ・幸福とは」。。。
この中のキーワードに“ピン”ときたら、、、教員室とフィールド、体育館で待っています!

Messageメッセージ

「寧為鶏口、無為牛後」
むしろ鶏口と為るとも、牛後と為ること無かれ
共に歴史を創っていきましょう!